第1章 伝説の仮面シメジー 第5話 変身
もうだめだ・・・・・立てねぇ
ちくしょう、俺はこんなところで死ぬのか?
殴られた衝撃でまだ目が回っているピーコックは
ガラになく弱気になっていた
よく見えないが、自分の周りを白シメジたちが囲んでいる
そのうちの一人がこん棒を振り回しながらピーコックに近づいてきた
それは、一番最初にピーコックが殴った白シメジであった
白シメジがどんどん近づいてくる
あぁ、もうだめだ!殺られる!
反射的に目をつぶったピーコックだったが
痛みや殴られた衝撃は一向にやってこない
そっと目を開けてみると
目の前には見覚えのある姿があった
モンドがピーコックをかばうように立っていたのだ
ただ少し様子が違う
その違いがすぐに分かった
モンドは右手に日本刀を持っていたのだ
「モンド!?」
「ピーコック!遅くなってすまなかった」
モンドは振り返らずにそれだけ言って
持っていた刀を握り直した
なぜ、そんなものを持っているのか
聞こうと思ったその矢先
モンドはピーコックを殴ろうとしていた白シメジを
日本刀で切り付けた
それはまさに一瞬の出来事で
切られた白シメジはその場に倒れてしまった
「モンド・・・・」
「立てるか?」
モンドは何もなかったかのように
ピーコックに手を差し出した
いろいろ戸惑いがあったが、ピーコックは素直にその手を取り
立ち上がった
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